平面図、電気設備配置図と図面作成を進めてきました。
平面図、配置図の作成の際にレイヤを使って作成してきましたが、Jw_cadのみならず、どのキャドでもレイヤの使い方が、最も重要だといえます。
レイヤを使いこなすことが電気図面だけでなく他の図面を描くときにも便利であり、データの受け渡しなどの際も相手に解りやすい図面構成に出来ます。
何より、作図作業の効率化を考えたとき、レイヤを使うのと使わないのとでは、作図時間に大きな違いが生じてきますので、みなさんもレイヤをうまく使って効率的に作図作業を行ってください。
配線系統図を完成させるには、まず最初に電気設備の配置図や使用電気機器の仕様書などを元に容量計算を行い、それを元に回路分けを考えて分電盤結線図を描かなくてはなりません。
ご存知でしょうが分電盤は、受電した電気を建物全体に供給する言わば建物に供給される電気の心臓のようなものです。
ここが、バランスよく機能しないと、回路の容量オーバーなどを起こして停電ということになってしまいます。
ですから、電気の容量計算と分電盤結線図が大切なのです。
分電盤における電気バランスは、各相に対して50%が基本です。
しかし実際には、完璧に50対50になることはありませんから、限りなく、この比率に近づくように各回路を配置しなくてはなりません。
このような、基本をふまえたうえで分電盤結線図を描きます。
今回の練習用電気図面の分電盤結線図は、ご覧のように引込幹線が 「VVR22-3C」で、分岐回路数が18回路です。
この回路分けを元に各回路を配置図に描いていきます。
さてその前に、ご覧いただいた分電盤結線図の解説をしましょう。
この分電盤結線図に使用した電気のシンボルは、
ダウンロードにて提供している電気のシンボルに収納されているものです。
最上部が、受電点を示しています。
次が、電力計です。
そして電力計から漏電遮断器に至る幹線ケーブル(VVR22-3C)を記入して、漏電遮断器(ELB3P75A)を主幹ブレーカーとし、各回路(マーク “B”)につながります。
そして最下部に分電盤結線図の回路構成を記入して完成です。
尚、マーク “B” は、安全ブレーカー(NFB)を示します。
この分電盤結線図を描く際にも、平面図作成方法で設定した
『目盛グリッド』を利用すれば、簡単に描くことが出来ますので、最初に設定した目盛グリッドを活用してください。
また、ここで完成させた分電盤結線図も図形登録して、テンプレートとして活用すれば作図作業の時間短縮につながりますので、図形登録しておいてください。