コンセント回路の配線系統図が出来ましたので、次は照明回路の配線系統図を描いてみましょう。
コンセント回路では、ジョイントボックスを表示して、そこから各コンセントに送るように描きましたが、照明回路では、そのような描き方はしません。
照明回路における主たる目的は、どの回路にどこまでの照明器具が含まれるのかを示すものですから、基本的には同一回路の照明を繋ぐ方法で表示します。
簡単に言ってしまえば同一回路の照明を全て繋げば終わりです。
冒頭で、あまりにも簡単な説明をしましたので、内容を見る必要もないと思っているあなた!それは、間違いですよ!!
いくら簡単に説明したからといっても、それなりの描き方があるのでしっかり見てください。
照明回路は、同一回路を示すのが主たる目的だと申しましたが、配線作業のことも考えて描かなくてはなりません。
電気工事の基本としては、スイッチはジョイントボックスを用いて結線してスイッチボックスにおろすのが基本です。
ですから、本来であれば全てのスイッチに対してジョイントボックスを表示して、そこからスイッチボックスに至るように表示するのが本当でしょうが、そんなことをしていては、本来図面の持つ「見やすく、解りやすい」ものから、かけ離れたものになってしまいます。
ですからあえて、そのような表示はせずに描くのです。
どうしても表示したいのであれば特記事項として、
『全てのスイッチは、結線にて配線する』 とでも書き添えておけばいいだけです。
こんなことを一々書かなくても普通の電気工事士なら当たり前に行いますけどね・・・
今回練習用に作成している電気図面では、1階、2階と照明回路を1回路づつとっていますから、図面に表示しなくてもいいようなものですが、それでは電力会社への引込申請や竣工図提出の際に困りますので、ここで描いておきます。
(画像クリックで拡大表示)
今回は、練習用ということで回路表示を太く描いていますが、実際の電気図面では、このような表示はしません。
あくまで、解りやすくするためにあえて行った表示ですから、このままマネしないようにお願いします。
出来上がった照明配線系統図を見れば、一目瞭然です。
1階の照明回路は、①の回路で全ての照明へ電源を送っていますし、2階も同様に②の回路で全て送っています。
仮に建物がもっと大きく、1階、2階にそれぞれ別の回路が混在する場合は、それぞれの回路を分けて表示してください。
間違っても別の回路がつながらないように気をつけてくださいよ。
さあこれで、一般回路の配線系統図が出来ましたので、次は幹線系統図を描きましょう。