多くの電気工事士さんは、永年の経験から使用材料や電線管のサイズを簡単に選定してると思いますが、その選定方法で規定されている条件をクリアしてるでしょうか。
民間のゆる~い建築会社なら中間検査や竣工検査でも指摘されないでしょうが、公共事業などの現場では規定範囲内に収まっていないと必ずと言っていいほど、指摘されて最悪の場合、手直し作業を求められることも考えられます。
下請けとして電気工事を行っているのであれば、元請けから電気工事の施工図面が渡されるので、図面に指示されているとおりに施工すれば問題ないのですが、その施工図面で指示されている電線管のサイズが明らかに間違ってる場合には、そのまま施工することは出来ません。
仮にそのまま施工すると建築会社から指摘され元請け会社からも、
「どう考えてもおかしいだろ」と詰問されることも考えられます。
この場合、元請け会社の確認不足ということもあり、施工者に対して手直し費用を求めてくることは無いでしょうが、手直しに掛かる手間賃は支払われないことが多く、結局、損をすることになってしまいます。
下請け作業の場合これで済みますが、自らの会社が電気工事の設計から施工までを請け負っていた場合その責任は、すべて自社で被らなくてはならず、損害も上記の場合とは、比べ物になりません。
ですから、設計段階での電線管のサイズ選定にも細心の注意が必要なのです。
でも…電気容量の計算やその他の計算などをしてると電線管のサイズ選定も結構面倒に思えるものなので、そんな時このソフトウェアを利用して時短を図っています。
『電線管サイズ教えて君』
これを使えば、電線管のサイズ選定も一発なので、悩む必要もなくなります。
使い方も簡単で、すぐに役にたつと間違いなしです。
『電線管サイズ教えて君』を起動すると下のような感じです。
右側が設定画面で、左側に電線管に納めるケーブルが表示されます。
それでは、設定画面の説明をしておきましょう。
まずは、追加する電線を入力します。
『登録一覧から選択する』には、数種類のケーブルが登録されているのでプルダウンメニューから選べます。
もし登録一覧にない場合は、その下の『上記に無い場合』で、使用する電線の種類やサイズ、芯線数を入力して、その下の断面積もしくは外径を入力します。
次に、『算出条件』を設定します。
内断面の容量ということで、何%使用するのか設定します。
ちなみに32%というのは、公共事業での規定です。
次は、電線管の種類を選びます。
これもプルダウンメニューに登録されているので、どの電線管を使用するのか選ぶだけです。
すべての設定が終わったら、『この条件で算出する』をクリックすれば、
このように、電線管サイズが表示され、その占有率などが算出されます。
実に簡単で、素早く電線管のサイズ選定が出来るので、図面の作成もドンドン出来ますよ。
内断面の容量を任意にチェックして100%にすると、最小電線管サイズが表示されます。
まあ、こんな使い方をする人は、居ないでしょうが参考までに紹介しておきました。
使ってみようと思ったら、下のリンクからダウンロードして使ってください。
こんな便利なものを提供してくれている作者さんに感謝、感謝です。