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電線管の曲げ加工 (ロールベンダーの使い方)
前回は、ハイヒッキーを使った電線管の90°曲げ加工の方法を紹介しました。
最後に書いたように、最初の寸法出しが非常に重要であることは、電気工事のみならず、同じような曲げ加工を行う業者なら分るでしょう。
金属管の場合は、CD管やPF管と違って簡単に切断して繋ぐということができないので、正確な寸法出しと曲げ加工の技術が必要となります。
ハイヒッキーを使った電線管の曲げ加工は、職人の技術の違いによって曲げ角度などが変ってしまい、何本かまとめて配管したときに見た目が悪くなってしまいがちです。
これでは、電気工事を生業としているものとしては、許されるものではないので、日々の努力が必要だし、ハイヒッキーを使っての電線管の曲げ加工は、電気工事士としては必須の技術なので必ず習得してください。
とは言っても、すぐに全て同じように曲げ加工が行えるはずもないので、今回は誰でも同じように曲げ加工が行える
『ロールベンダー(一発ベンダ)』での90°曲げ加工の方法を紹介します。
今回紹介する『ロールベンダー』ですが、いろいろな呼び名で呼ばれているようです。
例えば、「一発ベンダー」や「アールベンダー」などです。
いずれも『ロールベンダー』の特性を現した呼び名なので、多くの電気工事士さんは、これらの呼び名で言われても理解できます。
先に紹介したハイヒッキーと違って、『ロールベンダー』は、誰でも簡単に同じアールの曲げ加工ができるのが特徴です。
元々、ベンダーヘッド自体がアールになっているので、パイプをセットして力任せに曲げたとしても失敗することは、ほぼないので、電線管の曲げ加工が初めての人でも、まったく同じアールの曲げ加工が簡単に行えるのです。
それに、ハイヒッキーを使用するときのような、細かな寸法出しも必要ないので作業時間の短縮にもつながり、仕上がりの均一化と作業効率向上の両方を実現してくれる優れものなので、電気工事の現場では、多くの電気工事士さんが利用しています。
より良い工具うをうまく活用して、電気工事の質の向上と作業効率の向上を実現したいものです。
『ロールベンダー』を用いる利点をご紹介したところで、早速使い方を実際の写真などを交えて紹介しましょう。
ご覧のようにハイヒッキーとはヘッド部分の形状が違って、簡単に曲げ加工ができるようにヘッド自体がアール形状になっています。
また、下の画像で確認できるように、角度表示もあるので、曲げたい角度の表示まで曲げれば、全て同じ角度のアールが簡単に作れます。
ロールベンダーの形状確認が終わったところで、使い方の手順を作業手順の写真を交えて紹介します。
ロールベンダーを使って曲げ加工を行う際はハイヒッキーとは違い、曲げ始めの始点に印しをつけるだけで、曲げ加工を行うことができます。
S点に始点を合わせて電線管をセットします。
片足でロールベンダーヘッドを踏む。 | |
柄を手前に引きながら、足でヘッドを踏む。 | |
90°の印しの位置まで曲げる。 | |
完成。 |
ハイヒッキーで作った90°の曲げと同等の加工ができました。
作業手順的には、ハイヒッキーより簡素化できるので作業効率も良く簡単にできることで、新人さんでもベテランの電気工事士さんと同じアールが作れるので、
仕上がりもバラつきがなく、きれいに収まります。
だからといってロールベンダーだけでは、現場での配管作業は行えないので、ハイヒッキーとロールベンダーの両方を持っておかなくてはならないし、ハイヒッキーを使った曲げ加工の技術も習得しておく必要があります。
ハイヒッキーとロールベンダーを使った90°曲げ加工の方法を紹介しましたが、次は、『S字加工の方法』を紹介します。
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