ベンダーを使った金属管の曲げ加工方法(2)
この表記は、景品表示法の通称ステマ規制に基づいて記載しています。
電線管の曲げ加工(ロールベンダーの使い方)
前回は、ハイヒッキーを使った電線管の90°曲げ加工の方法を紹介しましたが
ご理解いただけましたか?
最後に書いたように、最初の寸法出しが非常に重要であることは、
電気工事のみならず、同じような曲げ加工を行う業者さんなら
ご理解いただけると思います。
金属管の場合は、CD管やPF管などと違って、
簡単に切断して、繋ぐということができませんから、
正確な寸法出しと曲げ加工の技術が必要となってきます。
ハイヒッキーを使った電線管の曲げ加工は、
その技術の違いによって、曲げ角度などが変ってしまい、
何本かまとめて配管したときに、見た目が悪くなってしまいます。
これでは、電気工事を職業としているものとしては、
許されるものではありませんから、日々の努力が必要となります。
でも、ハイヒッキーを用いての電線管の曲げ加工は、
電気工事士としては、必須の技術ですから、
みなさんも必ず習得するようにしてください。
とは言っても、すぐに全て同じように曲げ加工が行えるはずもありませんから
今回は、誰でも同じように曲げ加工が行える
『ロールベンダー』での90°曲げ加工の方法をご紹介いたしましょう。
ロールベンダーを使った曲げ加工
今回紹介する『ロールベンダー』ですが、
電気工事士さんによっていろいろな呼び名で呼ばれているようです。
例えば、「一発ベンダー」や「アールベンダー」などです。
いずれも、『ロールベンダー』の特性を現した呼び名ですから、
多くの電気工事士さんは、これらの呼び名で言われても理解できます。
先に紹介したハイヒッキーと違って、
『ロールベンダー』は、誰でも簡単に同じアールの曲げ加工ができるのが特徴です。
元々、ベンダーヘッド自体がアールになっていますから、
パイプをセットして、力任せに曲げたとしても失敗することはありません。
ですから、電線管の曲げ加工が初めての人でも、
まったく同じアールの曲げ加工が簡単に行えるのです。
それに、ハイヒッキーを使用するときのような、
寸法出しも必要ありませんから、作業時間の短縮にもつながり、
仕上がりの均一化と作業効率向上の両方を実現してくれる優れものです。
実際、電気工事の現場では、多くの電気工事士さんが利用しています。
より良い工具は、うまく活用して、
電気工事の質の向上と、作業効率の向上を実現したいものですね^^
『ロールベンダー』を用いる利点をご紹介したところで
早速、その使い方を実際の写真などを交えて紹介しましょう。
ロールベンダーの使い方
ご覧いただいて解るように、ハイヒッキーとは、ヘッド部分の形状が違います。
簡単に曲げ加工ができるように、ヘッド自体がアール形状になっています。
また、下の画像で確認できるように、角度表示もありますから、
曲げたい角度の表示まで曲げれば、全て同じ角度のアールが簡単に作れます。
ロールベンダーの形状確認が終わったところで、
使い方の手順を作業手順の写真を交えて、ご紹介いたしましょう。
ロールベンダーを使って曲げ加工を行う際は、
ハイヒッキーとは違い、曲げ始めの始点に印しをつけるだけで、
曲げ加工を行うことができます。
S点に始点を合わせて電線管をセットします。
![]() |
片足でロールベンダーヘッドを踏む。 |
![]() |
柄を手前に引きながら、足でヘッドを踏む。 |
![]() |
90°の印しの位置まで曲げる。 |
![]() |
完成。 |
ハイヒッキーで作った90°の曲げと同等の加工ができました。
作業手順的には、ハイヒッキーより簡素化できるので、
作業効率も良く、また簡単にできることで、
新人さんでもベテランの電気工事士さんと同じアールが作れるので、
仕上がりもバラつきがなく、きれいに収まります。
だからといって、ロールベンダーだけでは、現場での配管作業は行えませんから
ハイヒッキーとロールベンダーの両方を持っておかなくてはなりませんし、
それに伴って、ハイヒッキーを使った曲げ加工の技術も習得しておく必要があります。
ハイヒッキーとロールベンダーを使った90°曲げ加工の方法を紹介しましたが、
次回は、『S字加工の方法』を紹介いたします。
この『S字加工』も電気工事士としては、必須の曲げ技術ですから、
しっかりご覧くださいね(^_-)-☆
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