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手動油圧圧着工具の使い方2
電気工事で手動油圧圧着工具も一定の必要性があることは、電気工事士なら既に認識されていると思います。
それでも基本的な使い方の確認に意味を込めて、裸端子の圧着手順と注意点などを写真を交えての紹介しました。
さてこのページで紹介するのは、手動油圧圧着工具を使ったB及びPスリーブによるケーブル接続です。
今回も難しくありませんので、サラッと見て、要点を覚えてください。
電気工事においてケーブル接続作業は、欠かすことのできない大事な作業であることは、電気工事士ならご存知だと思います。
はっきり言って、ケーブル接続ができなければ、電気工事として成り立ちません 。
そのため、電気工事士試験でも筆記試験や技能試験で、繰返しさまざまなケーブル接続方法を試されます。
しかし、実際の電気工事の現場では、さらに正確な接続が求められるのは、云うまでもありません。
お客様の大切な建物の中枢を担う電気を供給するための電気工事ですから、万が一にも事故が発生することは許されないからです。
まずは、BスリーブとPスリーブの違いをご理解ください。
実践電気工事(裸端子用圧着工具)の中でも紹介した
BスリーブとPスリーブですが、ケーブル相互を接続するという点では、同じなのですが、その接続方法が違います。
まずBスリーブですが
ご覧いただいて解るようにリングスリーブなどと違って、左右からケーブルを挿入してケーブルを直線的に接続するときに用います。
一方、Pスリーブは、
リングスリーブ同様、接続ケーブルを重ねて圧着するときに用います。
どちらもケーブルを接続することに変わりはありませんが、その時々、現場の状況などを考慮して選択し、より最適な方法を選ぶことが重要です。
Bスリーブによる接続ですが、下の画像のように接続ケーブルをBスリーブの片側より少し長めに被覆を剥きます。
こうすることで、接続ケーブルをBスリーブに挿入した際、奥まで挿入することができ、確実な圧着が可能となります。
今回ご紹介しているものは、使用電線 IV14sq、スリーブは、B-14なので、手動油圧圧着工具の圧着ダイスを14sq用に取り替えておきます。
使用する圧着ダイスを間違うと接続不良の原因となるので、圧着前に必ず確認するようにしてください。
下の画像は、圧着作業完了後になります。
裸端子のとき同様、Bスリーブの左右とも、中央を圧着してください。
最後に絶縁テープを巻いてBスリーブによる電線接続は終了です。
次にPスリーブの接続をご紹介いたします。
画像のようにPスリーブの場合は、基本的に同一方向から接続ケーブルをスリーブに挿入します。
このときケーブル被覆を剥く長さは、リングスリーブより長く剥くことをおすすめします。
その理由は、Pスリーブにケーブルを挿入する際、より簡単に挿入することができ、確実な圧着作業が行えるからです。
Pスリーブと同じ長さで被覆を剥くと、挿入に手間がかかる上、圧着作業中にケーブルが抜け落ちる可能性があり、確実な圧着ができない恐れがあるからです。
今回は、写真撮影のため、P-38を使用したので、圧着ダイスも38sq用に変更しています。
下の画像が圧着完了後になります。
最後に絶縁テープを巻いて完成です。
手動油圧圧着工具を使った、裸端子、B、Pスリーブの接続をご紹介しましたが、いかがでしたか。
電気工事の現場では、欠かすことのできない作業であり、重要な作業であることは、電気工事士のみなさんなら、すでにご承知のことだと思いますが、より確実で正確な作業を行ううえで、各現場の先輩方のアドバイスなどもとても大切だと思いますので、今回ご紹介した方法も参考として頭の片隅にでも入れておいていただければと思います。
2回にわたって、手動油圧圧着工具を使ったケーブル接続についてご紹介しましたが、このほかに、下記画像のような電動圧着工具や充電式圧着工具などがありますが
基本的な使用方法は同じです。
ただ違うところは、ハンドルを手で操作するか、スイッチを握るかの違いだけです。
大型の配電盤やキューピクル、電気室などで、多くの幹線ケーブルを接続する際には、電動式や充電式の圧着工具は威力を発揮しますので、そのような作業を多く行う電気工事屋さんには、必要不可欠な工具だといえるかもしれません。
みなさんの作業内容を考慮して最適な圧着工具を備えるようにしてください。
ケーブル接続作業のとき、あると便利で作業効率もUPする工具も紹介しています。
電気工事の作業効率を上げたい方は、下記よりご覧ください。