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電気の引込申請のやり方
電力会社への引込申請
電気工事士の業務の中に、電力会社への引込申請があります。
電気工事を行った建物に命を吹き込む、
大切な電気の引込申請ですが、
その申請内容によって、申請用紙も違いますし、
記入内容も変わってきます。
こちらでは、一般的な電気の引込申請についてお話させていただきます。
引込申請書類とその意味
新築や既存の建物の改修などで、電気工事を行った際には、
電力会社への引込申請や容量変更などの申請が必要ですよね。
そのときに作成しなくてはならないのが、引込申請書類ですが、
一般的な住宅などの引込申請に必要な書類は、
- 低圧電気使用申込書
- 施工証明書兼お客様電気設備図面
- 竣工図面
上記三点になります。
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低圧電気使用申込書 |
施工証明書兼お客様電気設備図面 |
画像クリックで拡大表示されます。
電気施工証明書のJww_cad用データは、
下記のサイトからダウンロードできます。
記入例などもPDFファイルに収められています。
いずれも、電気を使用する際の引込申込みに必要で、
どれ一つ欠けても、引込申請を受け付けてもらえません。
この中には、行った電気工事の内容や、
自主検査の結果、電気設備の配線系統など、
電気を受電するために必要な内容を記載していますので、
これを元に、電力会社は該当地域の電気容量を算出し、
地域における停電などの発生を防ぐため、
必要な場合、送電系統の変更や、送電容量の変更を行います。
送電系統の変更や、トランス容量の変更などが伴う場合、
『外線要』(がいせんよう)とされ、
引込工事まで、1ヶ月以上必要となりますので、
引込申請は、できるだけ早く行うのが賢明です。
仮に、申請内容が虚偽などによって、
過少申告された場合、送電容量超過等により、
対象地域及び送電系統に過大な電気が流れ、
大規模停電を引き起こす場合もあり、
社会に与える影響は、大きくなります。
これに伴い、社会的な損失も発生するため、
原因究明後、問題が発覚した場合、
受電者及び、その建物の電気工事を行った工事会社に対して
巨額の賠償責任が発生することも考えられますし、
電気工事会社に対しては、
業務停止や登録取り消しなどの厳しい行政処分が下されます。
電気の受電申請書類には、
行った電気工事の内容及び、使用機器など容量計算に必要な情報を
全て記入しなくてはなりません。
そのためには、電気工事の設計段階で、建物の総容量の計算や
安全対策に必要な機器の設置や配置などを考え、
適切な電気工事を行わなくてはなりません。
これは、電気工事士として電気に携わるもの全てに課せられた
義務であり、電気工事士法で定められた、
電気工事士の責務なのです。
このように、電気の引込申請には、重要な役割があり、
電気工事士には、大きな責任が課せられています。
電気工事をなさっているみなさんなら、ご存知のことでしょうが、
今一度、引込申請の意味を思い起こして、
適切な電気工事を行っていただきたいと思います。
こちらでご紹介したもののほかに
- 集合住宅用電気使用申込書
- 高圧電気使用申込書
- 臨時電気使用申込書
などがあります。
これらにつきましては、
下記サイトにてご確認ください。
ご紹介しているのは、関西電力管内用ですが、
各電力会社からも同様の申請データなどが公表されていると思いますので、
みなさんの管轄電力会社のものをお探しください。
ここまでがこれまでの電気の申請に必要だった書類関連でした。
しかし、関西電力管内では、平成27年11月30日で
営業所の窓口での低圧工事受付ができなくなり、
全て、インターネットもしくはFAXによる申請となり、
現在では、どちらかの方法で申請しなくてはなりません。
ちなみに、関西電力管内でしたら、
『シンセツくん』とゆう呼び名のインターネット申請があります。
便利な点としては、24時間申請することができるので、
これまでのように、電力会社の営業時間内に
担当営業所まで行く必要がなくなったことでしょう。
不便な点は、まず、操作説明が不明瞭で、
初めて使う場合、申請書類に必要な項目を入力するだけで、
マニュアルを何度も見直して、入力しなくてはならないず、
それだけで、数時間を要する方もいらっしゃるようです。
操作マニュアルは、下記からダウンロードしてください。
私は、以前からインターネット申請を行ってたので、
今回の変更には、まったく影響されませんでしたが、
これから、行う方にとっては、イライラするかもしれません。
しかし、だからといって申請を行わないということはできませんから、
これまでどおり、電気工事が完了すれば、
同じように電気の引込申請をする必要がありますので、
もう、慣れるしか選択肢は、ありません(>_<;)
インターネット申請を行うには、
まず、インターネット申請に必要な、
電気工事業者登録が必要となります。
登録方法は、
まず最初に、メールアドレスの登録を行い、
返信されてくるメールに記載された、
登録用URLから登録画面に行き、下記内容を記入して登録します。
<登録内容>
- パスワード
- 事業所名(社名変更等)
- 代表者.名
- 組合名称
- 組合員番号
- 電気.事業法の登録番号、届出番号
- PCメールアドレス
- 携帯メールアドレス
- 電話番号
- FAX番号
- 携帯番号
- 携帯所有者
- 住所
- 主任電気.事士名
- 主任電気工事士.第1種免状番号
- 主任電気工事士.第2種免状番号
- 作業者.名
この登録内容を送信すると、ログインIDとパスワードが発布されますので、
厳重に管理してください。
これで、インターネット申請の手続きは、終了ですから、
いつでもインターネット申請ができるようになります。
ログインIDとパスワードを入力してメイン画面に進み、
電気工事申込から、入力画面に進み、
各項目への入力を始めてください。
後は、マニュアルや、各項目の操作内容にしたがって、
必要事項を入力して申請内容を送信すれば、
翌日もしくは、翌々日に『申請受付』メールが登録メールアドレスに届きます。
その後数日以内に確認の為の電話が、登録された電話番号に入る場合もあり、
記載内容に誤りがないかなどの確認が行われ、この時点で、
引込申請が受理されたことになります。
因みに、申請に必要な項目は、
窓口で申請していたものと、同様の内容ですし、
竣工図面などの提出もこれまでどおりですから、
盤結線図や電気図面などを作成して、
添付ファイルとして送信するか、FAXにて送信するようにしてください。
インターネット申請画面でも、簡易な図面の作成はできますが、
どうせ、盤結線図や電気図面は作成しなくてはならないのですから、
私は、作成したものを添付ファイルとして送信するようにしています。
そのほうが、簡単ですからね^^
FAXでの申請を希望する場合も、事前登録が必要ですから、
申請用紙の送付を電力会社へ申し込み、
必要事項を記入して返送し、本登録を完了してください。
このように、電気の引込申請も、大きく様変わりして、
便利な反面、窓口での申請と違って、
口頭での説明や、質疑応答ができませんから、
記載内容には、十分注意するようにしてください。
例えば、電気容量などの入力の際には、
桁数を間違ってしまうと、とんでもないことになりますので、
入力内容の確認は、しっかり行うようにしてください。
まあ、仮に間違っていたとしても、電力会社からの電話で、
確認されますから、そのときに気付くと思いますけどね^^
電気の申請については、これで終わりです。
電気工事の基礎
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