実践 電気工事 ネジなし電線管(E管)の施工方法
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ネジなし電線管(E管)の施工方法と材料
これまで、金属電線管の曲げ加工方法や、
計算方法、支持金物の使い方から、
使用工具まで、いろいろとお話してきましたが、
検索結果の中に、時々、
「電線管のつなぎ方(ネジなし)」とか
「電線管のボックスへの接続方法」といった
検索キーワードでの検索が見受けられますので、
今回は、ネジなし電線管の施工方法についてお話させていただきます。
ネジなし電線管の施工とは
この実践電気工事のカテゴリ内でも紹介しているように、
金属電線管にもE、C、G管などの種類があるとお話したと思いますが、
その中でも。最も施工しやすいのが、
こちらで紹介する、ネジなし電線管(E管)です。
その理由は、C、G管などと違って、
ネジを切る必要がなく、
必要な寸法で切断して、簡単に繋ぐことが出来るのと、
電線管自体の肉厚が薄いので、
曲げ加工などが容易に行えるので、
現場で簡単に、思い通りの曲げ加工を行い、
思い通りの配管をすることが出来る上、
必要な関連部材も豊富で、ボックスへの接続や、
電線管相互の接続も簡単に出来るので、
施工性に優れていますから、
屋内の工場内や、時には一般住宅などの、
ガレージ内の配管など、幅広く利用されています。
それだけに、電気工事士としては、
その施工方法を熟知し、
使用材料に関しても幅広い知識が必要となるんです。
それとあわせて、電線管の曲げ加工技術や
電線管の支持方法などの知識も必要となりますから、
カテゴリ内の
- 金属電線管を使った配管工事
- 金属電線管の曲げ加工方法(1)ハイヒッキー編
- 金属電線管の曲げ加工方法(2)ロールベンダー編
- 金属電線管90°曲げ加工寸法計算
- 金属電線管の曲げ加工方法(3)S字曲げ
- 金属電線管S字曲げ加工寸法計算
- 金属電線管の支持方法(壁面編1)
- 金属電線管の支持方法(壁面編2)
- 金属電線管の支持方法(中空編1)
- 金属電線管の支持方法(中空編2)
- 金属電線管の支持方法(使用工具一覧)
なども今一度ご覧ください。
ネジなし電線管の施工方法
では実際に、ネジなし電線管を使って、
ボックスへの接続法と電線管相互の接続方法を解説していきましょう。
電線管を用いた金属配管作業では、
プールボックスや各種のスイッチボックス
セーリスボックスなどへの接続が不可欠です。
プールボックスは、配管作業の中での位置づけとしては、
中継ボックスとして用いることが多いもので、
上下左右からの配管を接続し、
目的の方向に配管を伸ばして、最終接続点へ持っていくのに使います。
スイッチボックスやセーリスボックスの場合は、
そこに各種のスイッチやコンセントなどを取付ける
最終目的点となりますから、
その接続方法も必要な部材も違ってきます。
まずは、下の写真をご覧ください。
(某公共施設機械室内)
これは、某市の公共施設機械室内での実際の配管写真ですが、
ご覧になってお解かりのように、
上方向から来た電線管が接続され、
さらに、背面から建物の外壁を貫通して、次へ送られています。
プールボックスは、このように、中継ボックスとして使用されることが多く、
それだけに、沢山の電線管が接続され、
さまざまなケーブルが入線されますから、
最終的な、入線の状況も考えて、加工する必要があります。
写真内でも、プールボックスへの接続がなされていますが、
そこに使用されているのが、
アースコネ | 絶縁ブッシング |
この2点です。
ちなみに、一般的に電気工事士が電材卸会社に注文するときは、
アースコネは、そのままですが、絶縁ブッシングに関しては、
「ユーピロンブッシング」や「ユーピロブッシング」もしくは、
「ユーピロ」などと呼ぶ人もいるようです。
少し話が脱線しました(反省(-。−;)
それではまず、アースコネから紹介していきましょう。
ご覧のように、アースコネ本体、ロックナット、絶縁ブッシングの
三点で、ワンセットとなります。
ロックナットは、アースコネ本体に付属してるので、
用意する必要はありませんが、
絶縁ブッシングは、別売ですから、
アースコネと合わせて注文する必要がありますので、
お忘れなく!
取付けの手順は、いたって簡単です。
先ほどご覧いただいた、
アースコネ本体、ロックナット、絶縁ブッシング
の順番で、取付けていくだけです。
下の写真では、4×4ボックスを利用していますが、
プールボックスなどへの接続の場合は、
取付けるアースコネに適合した丸穴をあけ、
そこに取付けてください。
![]() |
取付けの際は、
しっかりとロックナットを締め付け、 |
これで、アースコネへの接続は終わりです。
続いては、電線管相互を接続する、
ネジなしカップリングの使い方です。
![]() |
電線管にネジなしカップリングを差込、
留めナットをドライバーで締め付ける。 |
![]() |
反対側に接続電線管を差込、
留めナットをドライバーで締め付ける。 |
![]() |
![]() |
仕上がりは写真のような感じになります。
最後に、留めナットの頭を飛ばして、完成です。
留めナットの頭は、ショートタイプラチェットの |
![]() |
![]() |
![]() |
1コ用1方出 | 2コ用1方出 | 1コ用片側2方出 |
スイッチボックスは、紹介したほかに、上下素通しの2方出などもありますから、
施工状況に合わせて、最適なものを選択してください。
尚、ネジなし電線管には、90°加工されたノーマルベンドなどもありますから、
曲げ加工を行わなくても、簡単に施工することが出来ますし
そのほかに、ユニバーサルLL型やLB型などがありますから、
梁巻きなどの際に使って、効率的に作業をすすめることが出来ます。
駆け足で、ネジなし電線管の接続と連結の方法を紹介しましたが、
ご理解いただけましたよね。
電気工事の中の金属配管工事でも、
最も簡単なネジなし電線管の施工方法ですから、
これ以上の説明のしようがありません。
それほど簡単だということですから、
頭の片隅にでも留めておいていただければ、それで十分です。
ただ、必要な材料を発注するときには、
細かな部材なども忘れないようにしてください。
注意点としては、それくらいです。
実践電気工事(配線と配管)
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