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ネジなし電線管(E管) の施工方法と材料
これまで、金属電線管の曲げ加工方法や計算方法、支持金物の使い方から使用工具まで、いろいろと書いてきましたが、検索結果の中に時々、
「電線管のつなぎ方(ネジなし)」とか
「電線管のボックスへの接続方法」といった
検索キーワードでの検索が見受けられるので、今回はネジなし電線管の施工方法について少し紹介します。
この実践 電気工事のカテゴリ内でも紹介しているように、金属電線管にも『E、C、G』などの管材の種類があると書いたと思いますが、その中でも最も施工しやすいのが、こちらで紹介するネジなし電線管 (E管)です。
その理由は、C、G管などと違ってネジを切る必要がなく、必要な寸法で切断して簡単に繋ぐことが出来るのと電線管自体の肉厚が薄いので曲げ加工が容易にできるので、現場で思い通りの曲げ加工をして配管をすることが出来る上、必要な関連部材も豊富でボックスへの接続や電線管相互の接続も簡単に出来るので施工性に優れているので、工場内や時には一般住宅のガレージ内の配管など幅広く利用されています。
それだけに、電気工事士としては、その施工方法を熟知し、使用材料に関しても幅広い知識が必要となります。
それとあわせて電線管の曲げ加工技術や電線管の支持方法などの知識も必要となるので、カテゴリ内の
なども今一度みてください。
では実際にネジなし電線管を使ってボックスへの接続法と電線管相互の接続方法を紹介しましょう。
電線管を用いた金属配管作業では、プールボックスや各種のスイッチボックスセーリスボックスなどへの接続が不可欠です。
プールボックスは、配管作業の中での位置づけとしては、中継ボックスとして用いることが多いもので、上下左右からの配管を接続し、目的の方向に配管を伸ばして最終接続点へ持っていくのに使います。
スイッチボックスやセーリスボックスの場合は、そこに各種のスイッチやコンセントなどを取付ける最終目的点となるので、その接続方法も必要な部材も違ってきます。
まずは、下の写真をご覧ください。
(某公共施設機械室内)
これは、某市の公共施設機械室内での実際の配管写真ですが、見て解かるように、上方向から来た電線管が接続され、さらに背面から建物の外壁を貫通して次へ送られています。
プールボックスは、このように中継ボックスとして使用されることが多く、それだけに沢山の電線管が接続され、さまざまなケーブルが入線されるので、最終的な入線の状況も考えて加工する必要があります。
写真内でもプールボックスへの接続がなされていますが、そこに使用されているのが、
この2点です。
ちなみに、一般的に電気工事士が電材卸会社に注文するときは、アースコネは、そのままですが、絶縁ブッシングに関しては、
「ユーピロンブッシング」や「ユーピロブッシング」もしくは、
「ユーピロ」などと呼ぶ人もいるようです。
それではまず、アースコネから紹介していきましょう。
ご覧のように、アースコネ本体、ロックナット、絶縁ブッシングの三点で、ワンセットになります。
ロックナットは、アースコネ本体に付属してるので、用意する必要はありませんが、絶縁ブッシングは、別売ですので、アースコネと合わせて注文する必要がありますので、お忘れなく!
取付けの手順は、いたって簡単で、先にご覧いただいた、アースコネ本体、ロックナット、絶縁ブッシングの順番で、取付けていくだけです。
下の写真では、4×4ボックスを利用していますが、プールボックスなどへの接続の場合は、取付けるアースコネに適合した丸穴をあけ、そこに取付けてください。
取付けの際は、しっかりとロックナットを締め付け、最後に電線管を差込、留めナットをドライバーで締め付ける。 |
これで、アースコネクタへの接続は終わりです。
続いては、電線管相互を接続する、ネジなしカップリングの使い方です。
電線管にネジなしカップリングを差込、留めナットをドライバーで締め付ける。 | |
反対側に接続電線管を差込、留めナットをドライバーで締め付ける。 | |
取付完了後の完成写真。 |
仕上がりは写真のような感じで、最後に留めナットの頭を飛ばして完成です。
留めナットの頭は、ショートタイプラチェットの8mm側を使えば、簡単に捻じ切ることが出来ます。
スイッチボックスは紹介したほかに、上下素通しの2方出などもあるので、施工状況に合わせて最適なものを選択してください。
尚、ネジなし電線管には、90°加工されたノーマルベンドなどもあるので、曲げ加工を行わなくても簡単に施工することが出来るし、ほかにユニバーサルLL型やLB型などがあり、梁巻きなどの際に使って、効率的に作業をすすめることが出来ます。
駆け足で、ネジなし電線管の接続と連結の方法を紹介しましたが、お解りいただけたでしょうか。
電気工事の中の金属配管工事で最も簡単なネジなし電線管の施工方法なので、これ以上説明のしようがありません。
それほど簡単なので、頭の片隅にでも留めておいてもらえば、それで十分です。
ただ、必要な材料を発注するときには、細かな部材などを忘れないようにしてください。
注意点としては、それくらいです。