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パルスレーザー墨だし器の使い方
前回は、地墨ポイントを利用したレーザー墨だし器の使い方を紹介しましたが、電気工事の中ではごく一般的な使い方なので、既に活用されている方法だと思います。
脚立や立馬などを使って天井に直接罫書くのではなく、床に地墨ポイントを罫書くので作業的にも楽にできるし、作業的にも楽になるので、大いに活用したい使い方だと個人的には思っています。
この方法なら寸法を取るのも簡単ですし、不安定な脚立や立馬の上でスケールを伸ばす必要もないので、寸法も正確に測れてキッチリした取付ができます。
電気工事においては、照明器具やコンセント、スイッチなどの取付に関して見た目も重要なので、正確な計測は必須条件だと言えるでしょう。
その意味からもレーザーを活用することは、非常に重要だと私は考えています。
さて今回は、パルスレーザーを使った墨だしの方法を紹介しますので、現場作業に活かして作業効率を良くしてください。
レーザー墨だし器も進化して、各メーカーから発売されているレーザー墨だし器の大半がパルスレーザーを搭載しています。
昔のレーザー墨だし器には無かった機能ですが、パルスレーザーが搭載されたお陰で昼間の屋外でも簡単に墨だし作業ができるようになり、RC造の建込み配管や屋外での露出配管なども正確に行えるようになりました。
パルスレーザーが無かったときには、薄暗くなってから墨だしを始めて、翌日に建込みや露出配管を行っていましたが、やはり作業効率を考えると無駄な作業をしていると感じていたものです。
今では、当たり前になったパルスレーザーですが、発売当初は非常に高価で痛い出費でしたが、作業効率や無駄な経費を考えたら、決して高い買い物だとは思いません。
実際、RC造の建込み配管の時間も短縮できているし、仕上がりもバラつきが無く手直しもほとんど無くなったので、その後の電気工事もスムーズに進んで、無駄な人工を入れることもないので、経費の削減にも寄与しています。
こんな便利なパルスレーザーですが使いこなさなくては、宝の持ち腐れになってしまうので、パルスレーザーを活用して現場作業を効率よく進めるための使い方を紹介します。
レーザー墨だし器の使い方 (地墨編)で紹介したようにパルスレーザーをフル活用するには、レーザー受光器が必要です。
さらに、専用三脚も必需品といえるので、もしこれからレーザー墨だし器を買うのであれば、これらがセットになったものを購入することをおすすめします。
ちょっと余談になってしまいましたが、それでは実際にパルスレーザーを使っている写真などを交えて墨だしの方法を紹介します。
前回同様、ダウンライトの墨だし作業を例に説明します。
地墨ポイントを使った墨だし方法を紹介しましたが、あの方法では全ての地墨ポイントを1箇所づつ測らなくてはなりませんが今回はパルスレーザーを使って一人で簡単に直線を出す方法です。
まず下の図をご覧ください。
まず最初に、両サイドにセンター墨をつけます。
次に、片方にレーザー墨だし器をセットし、もう片方にレーザー受光器をセットして、レーザーの位置を調整してセンターを出します。
その際、レーザー受光器のランプが点灯し、ズレている方向を知らせてくれるので、簡単にセンターを出すことができます。
ご覧のように、左右にずれている場合は赤いランプが点灯し、センターの場合は青いランプが点灯します。
これで、長い距離の直線も簡単に墨だしが可能になります。
当然、レーザー光は、天井面にも照射されているので天井面に同じように印しを付けて、後は墨つぼを使って直線を描くか水糸を張るなどすれば、簡単に天井面に直線が引けます。
この方法を利用して、RC造の建込み配管時の、高さを出すこともできるし、スイッチボックスやコンセントボックスの取付にも利用できます。
その際、専用の三脚を使うと便利です。
仮に、コンセント取付高250mm、スイッチ取付高1.250mmだとして、レーザーの基準高さを1.000mmにセットすれば、コンセントの場合、-750mmでコンセント取付高が揃い、
スイッチの場合、+250mmで取付高さがそろいます。
これもレーザー受光器を使って壁面の両サイドに墨をだし、そこから水糸などを張れば、後はドンドン作業を進めることができます。
このように、パルスレーザーを使えば、
長い距離の直線をだすのも、明るいところでの墨だしも簡単にできるので、電気工事が中断することなく効率よく行えるということです。
電気工事で使うのであれば、パルスレーザー搭載レーザー墨だし器は必須だと思うし、作業の流れを考えても断然効率的だということは、だれの眼にも明らかだと思います。