【S字曲げ加工】すぐに現場で役立つ加工手順解説

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実践 電気工事 S字曲げ加工の基本的な考え方

S字曲げ加工』を行うにはハイヒッキーを使えることが絶対条件です。
細かな曲げ加工を駆使して思い通りに「S字曲げ」を行うには、曲げ技術と正確な墨出しが不可欠です。
そのための基本的な計算と墨出しの方法等を写真と解説図を交えて、現場でスマホでもすぐに確認できるようにと考えて記事を構成しています。

S字曲げ加工 作業の流れ

「S字曲げ」の一連の流れは次のようになります。

  1. 現場での経路確認と実測。
  2. 電線管への墨出し。
  3. ハイヒッキーを使って曲げ加工する。

簡単に書けばこの3工程ということで、他の曲げ加工と何ら変わることはないのですが、
曲げ加工が90°等と違って、一つの「S字曲げ」で4か所曲げ加工しなくてはならないので、手間が掛かります。
また、正確な曲げ加工でないと、左右のバランスが違って見た目が悪くなり、手直し対象になるでしょう。

S字曲げの基本的な考え方

ここで紹介する『S字曲げ加工』は、冒頭でも書いたようにスイッチボックスや経路変更、高さ変更などの際に用いる曲げ加工なので、
当然、それぞれのS字曲げ加工の寸法も違いますし、S字曲げ完了後の変更寸法も変わってきます。
例えば、一方出スイッチボックスや丸ボックスへの接続なら、数ミリですが、
先行して敷設されている配管やケーブルを跨ぐ時には、回避する高さと距離で前後の高さが変わります。
S字曲げでの障害物回避イメージ図です。
これは、ケーブルや配管材を回避するイメージを図にしたものです。
スイッチボックスや丸ボックスへの接続する場合は、小さなS字曲げ加工が必要ですし壁の出っ張りなどを回避する場合には、
図で示しているより高いS字曲げが必要になります。

 

しかし、基本的なS字曲げ加工の方法は、大きさや高さが変ろうと基本的には同じですので、計算方法をご覧いただければ、明日からの現場作業に活していただけるでしょう。

 

ボックス接続S字10mm上げの寸法出し

早速、『S字曲げ』の寸法出しを行いますので、図をご覧ください。
電線管S字曲げの寸法だしの解説図です。
これは曲げ高さ10mmの『S字曲げ』の寸法です。

 

アウトレットボックス中浅などへの接続の場合は、この寸法で接続できます。
また、そのほかボックスやユニバーサルなどへの接続の場合は、適時計測してS字曲げ加工を行ってください。

 

表裏に罫くS字曲げの墨付けの理由

それでは実際に曲げ高さ10mmの『S字曲げ』の寸法を実管に罫書ます。
電線管S字曲げ実寸計測写真です。

 

この写真が実際に電線管に罫書いた画像ですが、先の解説図の左側半分で、右側は裏面に罫書いてあります。
これが『S字曲げ』墨出しの特徴で、先端側を加工して、反転させて残りの部分の曲げ加工を行うので、表と裏に罫書ます。

 

【写真で見る】S字曲げ加工の手順解説

始点 (A) とS点を合わせて電線管をセットする。
ハイヒッキーの始点に電線管をセットした写真です。

 

S点の表示はありませんが、画像のように山の頂上がS点です。

電線管S字曲げ始めの姿勢の写真
左手でハイヒッキーのヘッドを持ち、右手で電線管を持つ。

 

電線管S字曲げ始めの写真
ベンダーを軽く前に押し出しながら、同時に電線管を下に下げる。

電線管S字曲げの途中確認のイラスト
曲げ角度は、7~8°とする。

 

電線管を回転させ逆方向に曲げる写真

電線管を180°回転させ、終点 (B) にS点を合わせる。
この際、電線管の捻じれに注意すること。
電線管が捻じれると、ボックス等への接続が出来なくなる。

 

電線管S字曲げ完成前の写真
ハイヒッキーを前に押し出しながら、同時に電線管を下に下げる。

電線管S字曲げ完成確認図です。

 

始点 (A) と同じように7~8°で曲げ、S字10mm上げの完です。

 

最後に、ハンガーレールなどの真っ直ぐなものに沿わせて、
曲げ寸法の確認をします。
S字曲げ完成写真

 

これで10mm上げのS字曲げ加工は、完成しました。

 

S字曲げの注意点

S字曲げ」加工での注意点は、始点(A)を曲げた後、180°回転させ、終点(B)を曲げる際に、捻じれないようにすることです。
少しでも捻じれると、目的の位置に電線管の先端が向かず、その後の接続作業が行えなくなりますので、注意してください。
始点 (A) から電線管の端までの距離が長くなれば長くなるほど、ズレが大きくなるので、より影響が大きくなるので、終点 (B) 側での曲げを実行する前に、ズレがないか、しっかり睨んで確認することが重要です。

 

【図解】 S字曲げの角度の簡単な計算方法

ここまで、ボックス接続のような小さなS字曲げ加工を紹介しましたが、実際の現場作業では、もっと大きなS字曲げを行うことも多いので、
大きなS字曲げの寸法出しを紹介しておきます。

 

電線管角度30°のS字曲げ寸法紹介図です。

 

この図で示したとおり、角度30°で、100mm上げるのであれば、始点から終点までの長さは200mmとなり、150㎜上げるのであれば、始点から終点までの長さは300mmとなります。

 

つまり角度30°のS字曲げなら、
曲げ寸法×約2倍】で計算すれば、始点から終点までの長さが計算できます。

 

この考え方を基に、
上げ寸法50mmのS字曲げを行ったものを掲載しておきます。

 

電線管50mmS字曲げの完成写真です。

 

角度45°のS字曲げの場合は、
曲げ寸法×1.4倍】で計算してください。

 

電線管角度45°のS字曲げ寸法紹介図です。

 

墨出しが終わったら、S字曲げの注意点に注意して曲げ加工を行なえば、指定したS字曲げを作ることができます。

曲げ角度が大きい場合、一気に曲げると電線管が潰れて仕上がりが悪くなり、酷ければ入線出来なくなる可能性もあるので
曲げ角度が大きいときは、送り込みを細かくして数回に分けて曲げるようにしてください。

 

S字曲げのまとめ

S字曲げは、電気工事の中でも頻繁に行う加工なので、基本的な考え方と注意点を踏まえて行うことが重要です。
基本や注意点を逸脱してS字曲げを行うと、配管が繋げなくなってしまい材料を無駄にしてしまうので、十分注意してください。
S字曲げの基本的な考え方

曲げ角度
30度 持ち上げ高さ×約2倍で計算する。
45度 持ち上げ高さ×約1.4倍で計算する。

これが基本的な考え方で、実際の現場で行うS字曲げの多くが、このどちらかの角度が使われています。
そのほかの注意点としては、始点側を加工後、終点側を加工する際は、パイプを確実に90度回転させて加工するのが重要です。
ここで違う位置で曲げてしまうと先端が接続側に向かず、接続できなくなるので細心の注意を払って確認してください。
ここまで、いろんな施工状況の写真や解説図でS字曲げをご紹介してきましたので、現場でも直感的に見て、すぐに役立てられると思いますので、ご活用ください。

 

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