【電気工事士の会社設立】独立開業時の会社設立方法と必要なものを徹底解説!

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電気工事士だけでなく業種を問わず、独立開業を目指される方に共通するのが、まずどのような会社にするのかを決めることです。
一番簡単な独立方法は、一人親方として個人で事業を行う、個人事業主という形態です。
しかし、開業後の事業展開を考えると株式会社や合同会社を設立する方が、事業資金の調達等の面でメリットが大きいので、どちらかでの開業をおすすめします。
■会社設立4つの形態

  • 株式会社
  • 合同会社
  • 合資会社
  • 合名会社

独立後の事業展開をどうするのかで、選択することになります。

電気工事会社の設立方法と4つの形態

電気工事士だけでなく、どのような業種であっても独立開業を考えるとき、独立後の事業展開をどうするか考えると思います。
例えば、


株式会社で大きく育てるんだ!」という人もいるでしょうし、
「初めは、小さく一人親方から」という人もいるでしょう。


いずれにしても、どのような事業展開をするかの判断が必要です。


会社設立の要件 (株式会社・合同会社)

会社を設立するにしても冒頭で示したように、いろいろな形態の会社があるので、そのときの判断材料として各会社形態の設立条件を下記にまとめました。

■株式会社
資本金下限 資本金の制限なし (1円でも可)
出資者の名称 株主
出資者責任 有限責任:出資範囲で責任を負う
設立費用
  • 登録免許税:15万円
  • 定款認証費用:3万円~5万円 (資本金による)

    • 100万円未満:3万円
    • 500万円未満:4万円
    • 500万円以上:5万円

  • 定款印紙代:4万円 (※電子定款の場合は0円)
最高意思決定機関 株主総会
経営主体 取締役
取締役等人数制限

取締役1人以上で可

監査役の設置は任意

組織特徴

上場企業など大企業から中小零細企業まで幅広く利用されている出資を集めるために考案された仕組みが株式会社です。
2006年の会社法改正で、出資額の下限が撤廃され「1円でも可」となったことで、株式会社設立件数は、増大しています。


■合同会社
資本金下限 資本金の制限なし (1円でも可)
出資者の名称 社員
出資者責任 有限責任:出資範囲で責任を負う
設立費用
  • 登録免許税:6万円
  • 定款印紙代:4万円
最高意思決定機関 総社員の同意
経営主体 業務執行社員
株式会社への組織変更 可能
組織特徴
  • 会社法で認められた※日本版LLCです。
  • 手続きが簡略化され設立費用も安価なので、法人格が必要な場合の設立などで利用される。
  • 出資比率と異なる利益分配が可能。

※日本版LLCとは、合同会社のことです。
出資者責任は有限責任で、意思決定方法や利益配分が出資比率に関わらず自由に決められる会社のことを指します。
税制上は、法人課税対象となります。

株式会社と合同会社の簡単な内容を表にしてみましたが、より具体的に両者の違いをご紹介いたします。


株式会社と合同会社のメリットとデメリット

表でご確認いただいたように、株式会社設立より合同会社設立のほうが安価で、利益分配などが自由にできるため、仲間との共同出資での事業展開が容易に図れるようになります。


利益分配に関して、株式会社であれば出資比率に応じて利益分配されますが、仮に一人が会社設立資金の9割を出資し、もう一人が1割の出資だった場合、出資比率に応じて9:1の割合での利益分配となります。


しかし、その利益を上げるために主に働いたのが、出資比率1割の方だった場合、当然不満に思うでしょう。


「実際に働いて売上を上げたのは、私なのに。」


そんなときでも、合同会社なら設立時に利益分配の比率を5:5と取り決めておけば、出資比率に関係なく利益分配することができるようになります。
ですから、異業種間で協力して事業を営んだりするときには、設立後のトラブルを回避できるメリットがある方法です。


一人親方として電気工事を行うのではなく、合同会社として電気工事を行うことで社会的信用度もアップし、その後の事業展開に必要な資金調達もスムーズに行うことができるようになります。


結論として、長く事業を継続しようとするなら、
株式会社もしくは、合同会社として、事業を始めることをおすすめします。



合資会社と合名会社の設立要件

この二つは、家族経営や友人同士等小規模な事業所の設立が主な目的と言っても過言ではありません。
出資額に関係なく、無限責任を負うので、会社としての設立メリットがあまりなく、この形で会社を設立する方は少数派です。


簡単に設立要件をまとめてみましたのでご覧ください。

■合名会社
資本金下限 資本金の制限なし (1円でも可)
出資者の名称 無限責任社員のみ
出資者責任 全社員が無限責任 (会社債務を直接・無限に負担)
設立費用
  • 登録免許税:6万円
  • 定款認証不要
最高意思決定機関 社員全員の同意・合意で決定
経営主体 原則として全社員 (無限責任社員)が業務執行
取締役等人数制限

取締役制度なし
1人でも設立可能

組織特徴

信用重視で少人数・家族経営向き。
無限責任のため利用は少ない。


■合資会社
資本金下限 資本金の制限なし (1円でも可)
出資者の名称 社員 (無限責任社員+有限責任社員)
出資者責任
  • 無限責任社員:無限責任
  • 有限責任社員:出資額の範囲内での責任
設立費用
  • 登録免許税:6万円
  • 定款認証不要
最高意思決定機関 社員の同意・契約で決定
経営主体 無限責任社員が業務執行 (有限責任社員は原則経営不可)
取締役等人数制限

取締役制度なし
最低2名以上 (無限責任社員+有限責任社員の組合せ)

組織特徴 有限責任社員を入れられるが、中小規模の共同事業向け。

株式会社設立時の資本金制限が撤廃されてから、
「合資会社」「合名会社」での新規設立件数は激減しています。


会社設立に必要な書類と用意すべきもの

株式会社の設立に必要な書類と用意すべき主なものをご紹介いたします。


株式会社・合同会社設立に必要なもの10選

1.)定款 (ていかん)

会社の基本ルールを定めた書類
<記載例>

  • 会社名 (商号)
  • 事業目的
  • 本社所在地
  • 資本金
  • 発起人 (設立者)
  • 発行可能株式総数

株式会社の場合は、公証役場で定款認証を受ける必要がありますが、
合同会社の場合は、公証役場での定款認証は不要です。

2.)設立登記申請書
法務局へ会社設立を申請する書類
3.)登録免許税納付用台紙
設立登記登録免許税納付書類
4.)発起人決定書

以下の事項などを決定したことを示します。

  • 本社所在地
  • 設立時役員の選任

※定款に記載済みの場合は不要なケースもある。

5.)設立時 代表取締役就任承諾書
代表取締役就任者が就任を承諾した証明書類。
6.)取締役・監査役等の就任承諾書
設立時に役員を置く場合、全員について必要。
7.)印鑑届出書
会社実印 (代表者印)を法務局へ届け出る書類。
8.)払込証明書

資本金が払い込まれたことを証明する書類。
通常は以下を添付する。

  • 発起人個人口座の通帳コピー
  • 振込記録が確認できるページ
9.)印鑑証明書
設立時取締役や発起人などの印鑑証明書が必要になる場合がある。
10.)本人確認書類

手続き内容によっては以下が必要になる場合がある。

  • マイナンバーカード
  • 運転免許証
  • パスポート

これらのほかに税務署や都道府県、市区町村、年金事務所、労働基準監督署等への届出も必要です。
これらをすべて、自身で行うとなると、膨大な手間と時間がかかり、現実的ではありませんので、司法書士に依頼するのが一般的です。
ただ、司法書士に依頼するとなると報酬として5万円~15万円程度必要です。
このほかに、

  • 定款認証費用:3万円~5万円 (資本金による)
  • 定款印紙代:4万円
  • 登録免許税:最低15万円

が必要です。
※定款印紙代金は「電子定款」にすれば不要です。


このように会社設立の書類や定款の作成は、なかなか面倒なものですが、かと言って司法書士に頼むと報酬を支払うことになるので、これもまた痛いところです。


これから新しく会社を作るという方には、これをおすすめしています。



これなら必要事項を入力するだけなので簡単です。


株式会社の設立を基本としてご紹介いたしましたが、必要なものに大きな違いはありません。
最も違うところは、公証役場での定款認証をするか、しないかの違いです。


電気工事会社設立について

電気工事会社として新たに会社を起こすとき、社会的信用度や事業資金調達にも有利な「株式会社」もしくは「合同会社」での設立をおすすめします。


電気工事会社として必要な手続き

すでに個人事業主として電気工事業者登録を行っている場合は、一旦当該登録を廃止し、新たに法人として電気工事業者登録をしなくてはなりません。
また、法人化と同時に建設業許可 (電気工事業)を受けることをおすすめします。
500万円以上の電気工事を請け負うには、建設業許可が必要になりますので、将来的に会社を大きくして、500万円以上の電気工事を受注することを考えて、同時に取得することをおすすめしておきます。


建設業許可 (電気工事業)を取得するには、資本金500万円以上が必要になります。
ただし「500万円以上の資金調達能力がある」ことが証明できれば、問題ありません。
具体的に「500万円以上の資金調達能力がある」とはどういう条件なのか。
簡単に言ってしまえば、建設業許可 (電気工事業)申請時に会社の銀行預金口座に500万円以上の残高があり、残高証明書(発行後1ヶ月以内)で証明できることです。
この資金は一時的にあればOKです。


法務局での手続きの次は、電気工事業者登録が必要ですので下記ページで詳しい内容をご確認ください。


まとめ:電気工事士の独立に最適な会社形態とは

会社と言っても株式会社のように出資者から資金を集めて営むものから、家族や知人などで行う小規模なものまで様々です。
それぞれにメリットとデメリットがあり、個人として負うべき債務に関しての規定もあるので、そのあたりも考慮して考える必要があるでしょう。


主に株式会社、合同会社は「有限責任」で、出資額を超えて債務を負う必要がないのが最大のメリットです。
それに対して、合名会社や合資会社は、基本的に「無限責任」ですので、負債全てを負うことになり、個人の資産からも弁済する義務が生じます。


◆『有限責任』とは
会社倒産時に債権者に対して、出資額を限度として責任を負うことを言います。
逆に言えば出資金は無くなるが、それ以上の責任を負う必要はないという事になります。


しかし、実際には銀行などから資金を借り入れる際、社長の個人保証を求められるのがほとんどで、
この場合社長は、事実上無限責任となり債務全てを負うことになります。


独立開業、会社設立のメリットとデメリットを考慮して、慎重に会社形態をお考え下さい。


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