サイト内には、一部広告リンクが設置されています。
基本的なテレビ受信システム
テレビ受信システムと言うと何だか難しいように聞こえますが、アンテナ工事といえば「な~んだ」という感じるでしょう。
テレビ受信に関して大きな変化があったのは、アナログ放送終了に伴う地上デジタル化でした。
この時には、地上デジタルへの移行が集中したため、普段アンテナ工事をあまりしない電気工事会社にも工事依頼が多くあったと聞いていますが、受信システムを知らなければ、こんな工事を受けることもできず、みすみすチャンスを逃してしまうことになっていたでしょう。
ちょっとした知識を持ってるだけで仕事の幅が拡がり、お客様からの信頼度もアップすることになり、その後の受注につながることも考えられますので、少しでも幅広い知識を持っておくほうがいいと私は思っています。
まあ、どこまで受注につながるかは、解りませんが・・・
とりあえず、一番簡単な戸建住宅における、テレビ受信システムを紹介しましょう。
まずは、下の接続図を見てください。
上のシステム系統図を実際に設置した写真がこれです。
ごく簡単な接続図なので既に理解されていると思いますが、改めて解説しておきます。
紹介してるシステム接続図は、地上デジタルアンテナとBS/CS110°パラボラアンテナを使用した一般的なアンテナシステムになります。
通常の戸建住宅の場合、上の接続図のように地デジとパラボラアンテナを立ててるのが一般的だと思います。
この場合、地上デジタル放送と衛生放送の異なった電波を受信し、それを混合して一本のアンテナケーブルで伝送しなくてはならないので、UHFとBSが別入力のブースターを取付けなくてはなりません。
これは4K・8K放送対応型のブースターです。
一般の方は、ブースターを取付ければ、どんなところでもテレビは映るものだと思ってる方が多いようですが、ブースターは電波の減衰率を抑えるもので、電波状態を改善するものではないので、受信状態が極めて悪い場合、映像を映すことはできません。
あくまで、現状の受信状態を保つためだけのものなので、アンテナの設置場所をよく考えて最良の受信状態を確保することが、最も大切です。
現状のデジタル放送の場合、受信状態が悪ければ、まったく映らないので、その状態でブースターを使っても映らないものは、映りません。
ただ、ギリギリのレベルで受信している場合には、ブースターを使うことで、減衰率を抑えられるので、映像が映る可能性が高まるということで、仮にブースターを使わない場合は、アンテナケーブルを伝送してくる間に電波状態が悪くなり、テレビ端子部分では受信レベルを下回ってしまうということです。
ブースターについてお解りいただけたでしょうか。
ブースターは万能ではないので、あまり過信しないことです。
さて、次に取付けるのが、分配器です。
文字通り、電波を何箇所かに分配する機器です。
この分配器を使わず、配線する方法もありますが、戸建住宅の場合、私はおすすめしません。
分配器を使わない場合、中継テレビユニットを使いますが、この数が多くなれば、中継ユニットから下層のテレビユニットでは、信号レベルが下がってしまうので、途中まで映っていても端末では映らないということもあるし、それを解消しようとして卓上用ブースターなどを取付けると、そこは解消されたとしても他のところが映らなくなる場合もあり、そうなると対処が難しくなってしまいます。
ですから基本的には、分配器を用いて、各テレビユニットに単独で配線することをおすすめします。
この場合減衰率は、ほぼ均等なので、ブースターのレベル調整で、全てのテレビユニットの受信レベルを改善することができるので、受信状態の改善も容易にできます。
このように、簡単なテレビアンテナの設置にも、それなりの方法と知識が必要なので、もしアンテナ工事をするのであれば、ここで解説した注意点を考慮して、最適なアンテナ工事を行うようにしていただきたいと思います。
■□■4K・8K放送受信について
4K・8K放送はこれまでの周波数帯より高いので、電波状態が悪い状態だと、これまでの受信システムでは対応しきれないことがあります。
その場合、先にご紹介した4K・8K放送対応機器への変更を行ってください。
また、テレビへの接続に使用する分波器も4K・8K放送対応品に変更してください。
マスプロ 4K・8K放送(3224MHz)対応
VU/BS・CS分波器 (セパレーター)